一般・特定と県知事・大臣許可の違いを解説

こまや行政書士

ここでは”建設業許可”で自社が一般建設業・特定建設業/神奈川県知事許可と大臣許可のうち、どれを申請すれば良いのかを解説しています。通常は一般建設業県知事許可で事足りる事が殆どですので、手始めにその許可の取得からご検討頂ければと思います。

（一般・特定）/（県知事・大臣）の違い
1. それぞれの特徴
2. それぞれの建設業許可の違い

（一般・特定）/（県知事・大臣）の違い

それぞれの特徴

下請けに委託できる金額と、営業所を複数設置するかの違い

一般建設業：特定建設業許可以外の場合

特定建設業：建設工事の最初の発注者から直接工事を請け負う（元請）者が、１件の工事について、下請代金の額（その工事に下請契約が２以上あるときは、その下請代金の総額）が4,000万円以上（ただし、建築一式工事は、6,000万円以上）となる下請契約を締結して工事を施工する場合は、特定建設業の許可を受けなければなりません。（なお、この金額には、消費税を含み、元請が提供する材料等の価格は含みません。）下請代金の総額が4,000万円以上の時に必要な許可の為、大部分を自社施工で下請代金が4,000万円未満の場合は一般建設業でも受注ができます。

県知事許可：県内にのみ営業所を設けて、建設業を営もうとする場合

大臣許可：二以上の都道府県内に営業所を設けて建設業を営もうとする者は、国土交通大臣許可が必要です。なお、この場合、営業所ごとの業種が違っても大臣許可となります。したがって、同一の建設業者が知事許可と大臣許可の両方の許可を受けることはありません
まとめると2つ以上の都道府県に建設業を行う営業所があるかどうか？

まとめるとそれぞれ、一般県知事許可・一般大臣許可・特定県知事許可・特定大臣許可の４種類の許可申請区分が存在することになります。

例：神奈川県内だけに営業所があり、建設業許可を取得されたい方　（一般県知事許可）

それぞれの建設業許可の違い

県知事許可と大臣許可

一般的な許可取得の難易度としては、県知事許可＜大臣許可　となっております。神奈川県の場合建設業許可を発行するのは神奈川県知事ですが、大臣許可の場合は国土交通大臣となり、大臣許可の方が信用力が高いとの評価を受ける事が多いです。その理由としては許可を維持するために会社としての体制を整えなければならないからです。

大臣許可は取得までの審査期間が余計にかかる（県知事は1.5ヵ月程度に対して、大臣許可は3ヶ月程度の審査期間がかかります）
それぞれの営業所に使用人・専任技術者の設置が必要になります。そのため、その従業員が退職された際には県知事許可への変更が必要になる恐れ（再度許可の申請）があります。
大臣許可は入札の際に有利になることがある（大臣許可のメリット）
申請先が県知事許可の場合それぞれの県庁（神奈川県の場合は神奈川県庁）、大臣許可の場合は国土交通省の各地方整備局（神奈川県の場合は関東地方整備局）になります。
国や県に収める手数料の違い：県知事許可の場合は9万円、大臣許可の場合は15万円になります。